フィギュアスケート男子で18年平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)銀メダルの宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が「らしい」コメントで笑いを誘った。

4位で終えた世界選手権(スウェーデン)のフリーから一夜明けてオンライン取材に応じ、「(来年の北京)五輪でどうするとかは、いまは考えてない。五輪に焦点を当てるなら、まずは出場できるように努力すること。鍵山優真君など、若い世代もどんどんレベルが上がっている」と国内の代表争いに目を向けた。

大会で初出場ながら2位と躍進した鍵山。その活躍について聞かれると、「僕はめちゃくちゃうまいと思っていた。昨年のNHK杯から、ちゃんと初めて見たんですけど、本当にうまいなと。僕よりジャンプも安定し、質もいい。なおかつスケーティング、表現力でシニアに入っても見劣りしない。本当にいい成績を残してて。先輩として何かできることはない」と熱く語った。

そして、間を置いてニッコリしながら「後輩に対する思いがあるとすれば…。一緒にゲームすることくらいですね」とほほ笑みながら続けた。ゲーム大好きの宇野らしいコメントだった。

試合では表彰台を逃したが、周囲からの「残念だったね」の声には「これを悔やむ権利はない。悔しいと言ったらただの高望み。できる最大限でこの結果です。4位という順位は決していいものではないと思うんですけど、僕はもっと順位よりスケーターとして、競技者として来年以降、今回できなかった成長の源にしたい」と明るく前を向いた。

北京五輪が控える来季へは、ショートプログラム(SP)、フリーともに変更予定。「フリーはシーズン中にも手を付けていた」と早くも取り組み始めている事も明かした。