空手の東京五輪組手女子61キロ超級代表の植草歩からパワーハラスメント被害にあったと訴えられている全日本空手道連盟(全空連)の香川政夫・選手強化委員長(65)が31日、都内で全空連が設置した倫理委員会からの聴き取り調査に臨んだ。

2時間半以上に及ぶヒアリングを受けた後に香川氏は、「委員会の方に申し上げたので、(詳細については)委員会の方で話されると思う」と述べるにとどめた。

この日は植草も倫理委員会による約1時間半の聴き取りを受けた。詳細については明かさなかったが、詰めかけた報道陣に対して「きちんと話をしてきました」と語った。

植草が28日につづったブログでは、香川氏は竹刀を用いて顔面を付く練習を行ったとされる。危険度の高いその練習について、医師から止めるよう伝えられた後も継続されていたと一部で報じられた。植草の代理人を務める境田正樹弁護士はこれを受け、「こういった問題のある指導が続いてきたのは、スポーツ団体としてあるまじき行為」と強く非難した。

全空連は、4月に開かれる臨時理事会で処分を決めるとしている。