北海道銀行はコミュニケーションを取りながら、約2時間の練習を行った。2月の日本選手権を優勝し、日本代表として臨む世界選手権への調整だ。チームにとって6年ぶりの大会は近づく。21日に札幌を出発し、22日にカナダに向けて出国する。オンライン会見でスキップ吉村紗也香(29)は「日本のチームもロコ・ソラーレだけじゃなく、自分たちもしっかり戦えるところを見せてきたい」と、18年平昌五輪銅メダルチームへのライバル心をのぞかせた。

着々と準備を進めている。今月、北見市常呂町で合宿を実施した。日本選手権男子準優勝の常呂ジュニアなど地元チームと1週間で練習試合5試合を敢行。4勝1分けと負けなしで調整は順調だ。

さらに秘策は男子のコンサドーレとの共闘だ。一足先に同じ会場での世界選手権を戦い、現在帰国後の自主隔離期間中の選手と情報を交換する。オンラインミーティングを実施し、リード船山弓枝(43)は「試合の中でアイス(氷上)の変化がある。石の状況も刻々変わる。情報をもらって調整したい」。入国後は3日間の隔離期間があり、宿舎内の自室で過ごさなければならない。その時間の有効活用法なども参考にするつもりだ。

上位6チームに入れば日本の北京五輪出場が決定する。その権利を獲得した上で、9月の五輪代表決定戦で、その座を射止める青写真がある。前回の18年平昌五輪を現地で観戦し「4年後は自分たちがここで戦う」と誓った吉村は「五輪での金メダルが目標。この大会でも上を目指したい」。世界14チームによるサバイバルを勝ち抜く。【保坂果那】

 

<北海道銀行メンバーひと言>

◆セカンド近江谷杏菜(31) 各国の強豪が出そろっている。14カ国の長期戦になるが、私たちがやっていくことは変わらない。自分たちのできる準備をして元気と感動を与えたい。

◆サード小野寺佳歩(29) 技術面、体力面、作戦面はしっかりチームで話し合いながら積んでこられた。それをうまく氷の上で発揮できるか。

◆リザーブ伊藤彩未(19) (20年加入のため)世界の舞台で戦うのは初めて。緊張もある。日本の代表として、このチームの一員として、勝利のために精一杯戦ってきたい。