競泳の日本学生選手権は3日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで開幕し、400メートル個人メドレーは男子の松下知之(21=東洋大)が4分5秒83の日本新記録を樹立し、優勝した。萩野公介が金メダルを獲得した2016年リオデジャネイロ五輪でマークした記録を0秒22更新した。女子は成田実生(明大)が4分34秒96の大会新で1位だった。

男子100メートル自由形は村佐達也(中大)が47秒95で勝った。男子200メートル背泳ぎは竹原秀一(東洋大)が1分55秒90で4連覇した。

大型ビジョンに映し出されたタイムを確認すると、憧れの存在を超えた松下は力強く拳を握った。記録を持っていた萩野が見つめる会場で、男子400メートル個人メドレーで10年ぶりの日本新を打ち立てた。「(日本新を)大きな目標としていたが、なかなか出せなかったので、ほっとした」と安堵の笑みを浮かべた。

個人メドレー2種目を制したパンパシフィック選手権から約3週間。「少し疲れもあったので、直感的に(スピードを)後半上げた方が記録が出ると思った」とプランを明かす。前半は2番手の西川とほぼ互角の1分59秒台で折り返した。後半の平泳ぎからリードを広げ、得意の自由形で突き放した。最後は2秒以上の差をつけ、学生の大会での快記録にどよめきと歓声が湧き起こった。

かつて萩野も師事した平井コーチからは「『そろそろ記録を抜いてくれ』と100回以上言われた」と苦笑いする。観客席では萩野が平井コーチと肩を抱き合って喜んだ。「生きざまから泳ぎ方まで全てで憧れた先輩」を追い越し、日本で開催されるアジア大会へこれ以上ない弾みをつけた。