ルーキー角田裕毅(20=アルファタウリ・ホンダ)のデビュー第2戦は、痛恨のスピンが響いて13位でゴール。他車のペナルティーにより12位に繰り上がった。

予選1回目でのクラッシュで最後尾20位からスタートした角田は、1周目で15位に浮上。さらにクラッシュによる赤旗中断で33周目には10位まで順位を上げた。しかし35週目に、落とし穴が待っていた。ハミルトン(メルセデス)をインから追い抜こうとアクセルを踏み込んだ際にスピンし、コースアウトしてしまった。

「自分自身にものすごく腹が立っています。今日は速さがあったし、ルイスをオーバーテイクしかけたんです。それなのにアグレッシブにスロットルを踏みすぎてリアがスナップしてスピンしてしまいました。その後もペースが良かっただけにすごく残念」

悔やんでも悔やみきれない。中断時にタイヤをソフトに替え、勝負をかけただけに惜しまれるミスだった。デビューから2戦連続の入賞はならなかった。

予選のクラッシュが精神面に暗い影を落とし、決勝前夜は眠れなかったという。「そのくらい僕にとってはすごく大きな出来事だったということです」。

F1の洗礼を浴びた格好だが、20歳の新鋭はすぐに前を向く。「でもまだ残り21戦あるので、さらに良いレースができるように頑張りたいと思います」と巻き返しを誓った。

(米家峰起通信員)