PO(プレーオフ)進出を決めている山形ワイヴァンズは、85-66で愛媛オレンジバイキングスに逆転勝ち。レギュラーシーズン最終戦を今季チーム最多タイの4連勝で飾った。第3Q(クオーター)44-47から7連続シュートで逆転。最大15点のビハインドをはね返した。中島良史が先制と逆転を含む13得点。河野誠司主将も3点シュート4本を沈め、勝利に貢献した。

ミオドラグ・ライコビッチHC(ヘッドコーチ)はベンチ入り12人全員を起用。第4Qは若手ベンチメンバー5人に総入れ替えし経験を積ませた。昨季(19-20年)リーグ最下位(18位)からの大躍進。コロナ禍で開幕前に入国できなかったライコビッチHCとリモートで練習。開幕後も外国人選手の合流が遅れ、日本人2選手がケガで戦線離脱。3月中旬には選手8人らがコロナに感染し、半月近くも活動できない窮地を乗り越えた。ライコビッチHCは「練習を積み重ねてくれた選手全員をリスペクトしている」と語った。

シーズンを31勝29敗で終え、初のPOに挑む。PO初戦の相手は東地区優勝の群馬クレインサンダーズだ。今季6戦全敗と分は悪いが、第22節第1戦では101-106の接戦を演じ、互角に戦える手応えを得た。今季、チームはB1ライセンスを獲得することはできなかったが、中島は「出る以上は勝ちに行く。勝っていないので雪辱したい」。河野主将も「開幕6連敗からここまできた。POも通過点にすぎない」とワイルドカード2位からの下克上を狙う。【佐々木雄高】