ラグビーの19年W杯日本代表でニュージーランド(NZ)のハイランダーズに期限付き移籍しているNO8姫野和樹(26=トヨタ自動車)が、スーパーラグビー(SR)アオテアロアの新人賞に輝いた。

4日、リーグ公式サイトで発表され「日本代表17キャップのFW第3列で、国際的に新人とはいえないが、NZのチームとの契約は1年目。新人とみなされている」とコメントが添えられた。

NZの5チームで争われてきたSRアオテアロア。姫野は3月26日のハリケーンズ戦でデビューを飾り、4月2日のクルセーダーズ戦で初先発した。同16日のブルーズ戦では初トライを決め、ボール争奪戦では代名詞「ジャッカル」も随所に見せていた。チームは3勝5敗で4位となったが、王国で存在感が光った。

日本でトップリーグを戦うトヨタ自動車を離れ、選んだ武者修行。姫野はかねてその意味を語ってきた。

「力の証明です。日本人としての力の証明、そして自分の力の証明。そういうところが一番得たいものだと思っています。今後、ラグビーを日本になくてはならないものにするためにも、海外で日本人が『これだけやれる』と証明できれば、もっともっと日本人の誇り、ラグビー人口(増加)にもつながる、子どもたちが夢をより持てることにつながる。現役選手にも自信をNZから発信したい。それが自分がやりたいこと、得たいことだと思います」

5月14日からはオーストラリアのSR勢との交流大会「SRトランス・タスマン」が予定されている。初戦は同日、本拠地のNZ・ダニーディンでレッズ(オーストラリア)を迎え撃つ。新人賞も通過点とし、姫野は「力の証明」を目指す。