世界2位の大坂なおみ(23=日清食品)が反撃に出た。日本時間5月31日午前5時ごろ、大坂は自身のSNSに音楽アルバム「good bye & Good RIDDANCE(さよなら、これでせいせいするわ)」のジャケット写真を投稿。30日の1回戦後、大会前の宣言通り、試合後の記者会見を拒否した。この行動に対して、4大大会の主催者は合同で罰金と規則を警告し、大会主催者は1万5000ドル(約165万円)の罰金を科していた。

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4大大会の主催者が合同で警告した「大会からの失格」「4大大会の出場停止」は、感情的で思いつきの圧力ではない。少なくとも4大大会ルールブック(規則集)にのっとっている。大会主催者が科した罰金も、もちろん規則上でのことだ。

21年規則集の第3条「選手の会場での違反」のH項に「記者会見」がある。その条文には「けがや体の不調でない限り、勝敗に関係なく会見に参加しなくてはならない」とある。「違反した選手は最大2万ドルの罰金を科される」とも書かれている。

大会からの失格は、同条のT項に「失格」とある。そこには「大会レフェリーは、4大大会監督者とともに、1度の違反や、その違反の段階に合わせて失格を通告できる」とある。つまり、悪質とみられた違反は、レフェリーと監督者が失格を宣告する権限を持つのだ。

4大大会の出場停止は、第4条「選手の重大な違反」のA項「悪質な行為」の3による。「12カ月間に2回以上の違反があり、4大大会に悪影響を与える行為」が悪質な行為となり、この違反は「最大25万ドル(約2750万円)か獲得賞金の多い方の罰金に加え、最高で4大大会すべてのプレーを永久に停止する対象となる」と公式に書かれている。