秋田の「熱男」が3年ぶりに帰還した。B1の秋田ノーザンハピネッツに昨季リーグ王者の千葉から復帰したSG田口成浩(31)が6月30日、秋田県庁で入団会見を行った。

地元仙北市出身で明桜(現ノースアジア大明桜、秋田)、富士大(岩手)を経て、12年にbjリーグ時代のクラブに新卒で入団して7季プレー。Bリーグ参入、B2降格、B1昇格の酸いも甘いも知るベテランが、チャンピオンシップ初進出、リーグ制覇へとけん引する。

住み慣れた「家」に帰ってきた。「率直に『ただいま』という気持ちでいっぱいです。地元秋田のため、秋田で優勝するために自分の力を存分に発揮したい」。毎年のシーズンオフには前田顕蔵ヘッドコーチ(39)から「あれ、まだ戻ってこないの?」と電話があるという。今年は「田口成浩という選手がほしい。シゲは秋田にとって特別なんだ」と熱い言葉をかけられ、「この人のために頑張りたいと思ったのが加入のきっかけです」と田口。数年越しのラブコールに応えた。

慣れ親しんだピンクの背番号「5」を再びまとう。「けがなく全試合に出場して1試合1試合で貢献したい」。熱い情熱と持ち味の正確なシュートで、史上最高を目指す秋田のラストピースになる。【山田愛斗】