来年2月の北京オリンピック(五輪)に向けた国内決戦で、18年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレが北海道銀行を3勝2敗で下し、12月の世界最終予選(オランダ)の出場権を獲得した。
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 |
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北海道銀行 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 6 |
ロコ・ソラーレ | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 8 |
【ロコ・ソラーレ】吉田夕梨花-鈴木夕湖-吉田知那美-藤沢五月
【北海道銀行】船山弓枝-近江谷杏菜-小野寺佳歩-吉村紗也香
◆試合経過
第1エンド
試合前に先攻、後攻を決めるLSD(ラストストーンドロー、練習最後に両軍が2投ずつを投げてハウス中央により近いチームが後攻)はロコ・ソラーレが5戦連続の勝利。有利な後攻を選んだ。
鈴木が1投目でダブルテークアウトに成功。吉村は1投目でNO2を作り、2投目でガードストーンを置いたが、短くなった。藤沢は最後の石で吉村のガードストーンをかわし、ハウス中央に寄せて、幸先よく2点を獲得した。
第2エンド
好調の鈴木が2投目で相手のNO1を出してガードに隠れるNO1をつくる。スキップの段階でハウスにロコ・ソラーレが石3個。吉村が1投目で相手のガードストーンを飛ばしてハウス内のNO1、NO3をはじき出すダブルテークアウト。
吉村は最後の石をドローでハウス中央に寄せてNO1を獲得。不利な先攻で得点されるスチールのピンチをしのいで、1点を獲得した。
第3エンド
鈴木が2投目でガードに隠れた相手のNO1をはじく。両軍のサードは小野寺、吉田知ともにガードの裏を取り合う展開。
藤沢は1投目を絶妙のタッチでガードの裏に隠れるNO1をつくった。吉村は2投目でダブルテークアウトを狙ったが、はじき出した相手の石は1個だけ。藤沢が最後の石でドローショットをハウス中央に寄せて、2点を獲得した。
第4エンド
鈴木が1投目でフリーガードゾーンの石を出すミス。投げは無効となった。
小野寺は1投目で相手のガードストーン1個とハウス内の石2個を同時に出すトリプルテークアウトに成功。さらに2投目で相手の石を出してNO1、NO2を平行に並べる2点チャンスを作った。しかし吉村が1投目で痛恨のスルー。最後の石はハウス中央へのドローしか選択肢がなくなり、1点止まりとなった。
第5エンド
鈴木が2投目で自軍の石を飛ばして相手のNO1をはじき出す好ショット。サードの段階でハウス内はロコ・ソラーレの石4個となった。北海道銀行は、小野寺の2投目前に1試合1度のタイムアウト。小野寺は味方の石にくっつけるフリーズを選択して危機の回避につなげた。藤沢は最後の石でハウス中央へのドローショットでNO1をつくって1点を獲得。ロコ・ソラーレは5-2で前半を終えた。
ハーフタイム
ロコ・ソラーレは吉田知がメロンをぱくり、北海道銀行は吉村がみかん、小野寺はマスカットを食べた。
第6エンド
スキップの段階で、北海道銀行がハウス内に石2個を置いて2点チャンスをつくった。藤沢は1投目で、ダブルテークアウトを狙ったが、はじき出したのは1個。吉村は1投目でNO1、NO2をぴったりと平行に置いた。最後は相手のNO1をはじき出して、投げた石はハウス内にステイ。北海道銀行が2点を獲得して、4ー5と1点差に迫った。
第7エンド
前半からハウスに石がたまる展開。ロコ・ソラーレは吉田知の2投目の前に1試合1度のタイムアウトをとった。両軍のサードは、小野寺がガードを置く、吉田知がガードを外す展開となった。吉村は2投目で相手のNO3を出して、投げた石を相手のコースをふさぐ位置に置いた。藤沢は最後の石でガードを避ける形でNO2を狙った。北海道銀行の石とどちらがNO2か、判断がつきにくいため、メジャー計測となった。その結果、ロコ・ソラーレがNO2。大きな2点を奪って7ー4とリードを広げた。
第8エンド
藤沢は1投目でダブルテークアウトを狙うが、はじき出せたのは1個となった。吉村は1投目で相手のNO3の内側につけるフリーズショットを繰り出した。NO1、3が北海道銀行、NO2がロコ・ソラーレとなった。藤沢は2投目で、相手のNO3を出して3失点のリスクを回避した。吉村は最後の石のドローがわずかに長くなったが、かろうじてNO2を確保。2点を獲得して、6ー7とした。
第9エンド
吉田夕が2投連続で石にかすらせて残すウィッグに成功。北海道銀行はセンターにガードを、ロコ・ソラーレはガードをはじく展開でスキップ勝負へ。吉村は1投目で相手のNO1の内側にくっつけるフリーズをぴたり。藤沢も相手のNO1を動かしてNO1を確保。吉村は2投目でブランクエンド(0-0)を覚悟して、ハウス内の石をすべてはじき出した。藤沢も呼応して、最後の石をスルーして0-0。ロコ・ソラーレは1点リードで有利な後攻をキープしたまま、第10エンドに入った。
第10エンド
吉田夕は1投目で得意のウィッグに失敗してスルーとなった。1手遅れたが、鈴木が2投目でダブルテークアウトに成功してリカバリー。NO1がロコ・ソラーレ、NO2が北海道銀行でスキップ勝負を迎えた。吉村は2投目で相手のNO1を出して、NO1、NO2を確保。藤沢が最後の石で失敗すれば、逆転勝ちになる状況をつくった。藤沢のラストストーンはハウス中央へのドローショット。しびれる場面でしっかりと決めて1点。8-6で勝利して日本代表となった。