地元凱旋(がいせん)試合でゴールを何度も捉えてみせる。現在、5連勝中で東地区2位のB2仙台89ERSが6日、福岡・久留米アリーナで西地区5位の福岡と激突する。福岡県出身の寒竹隼人(35)が、高校時代まで過ごした思い出の地で活躍すべく闘志を燃やしている。持ち味の高い打点から放つシュートで“大型連勝”を継続させる。

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194センチシューターの寒竹が、精度の高い3点シュート(3P)を連発する。昨季はB1琉球からレンタル移籍でプレーし、今季は完全移籍で加入。背番号も「58」から「12」に変わってシーズンを迎えた。開幕直後の2節は1勝1敗でスタートしたが、10月10日の佐賀戦から5連勝。連勝の要因について「藤田ヘッドコーチのやりたいバスケットを全員で貫いていることが、良い結果につながっている」と強調した。

持ち味を存分に発揮する。10月18日の東京Z戦は5本、同24日の愛媛戦は3本の3Pを沈めるなど、リーグの3P成功率ランキングは6位に入る。チームでは同3位の田中成也(30)も軸となり、チーム全体での同成功率35・5%はB2全体14チームで3位だ。「チームメートも信頼してくれているので、自信を持ってシュートを打ち続けたい」とさらなる活躍を誓った。

地元で勢いをつける白星をつかむ。福岡県で生まれ育ち、大学進学を機に福岡を離れたが、縁のあるチームとの対戦に「気持ち的には他のチームとは違う楽しみはある」。相手の印象は「攻守にアグレッシブ。僕たちはディフェンス・ファーストなチームなので、(攻撃で)相手のやりたいようにはやらせてはいけない」と気合を入れた。

今年で35歳。仙台でのプレーは自身7チーム目だ。「仙台89ERSは選手、チーム、会社としてB1に上がりたいという貪欲な気持ちが全員から出ている。どのシーズンも思い入れはあるが、このチームの雰囲気は好き。モチベーションを高くして臨めているので今は毎日が楽しい」。今後は福岡戦を含めてアウェー3連戦。連勝を伸ばしてホームに戻る。【相沢孔志】

◆寒竹隼人(かんたけ・はやと)1986年(昭61)8月1日生まれ、福岡県出身。福岡大大濠高-拓大。09年にトヨタ自動車(現B1 A東京)に入団。以降は岩手-京都-岩手-島根-大阪-琉球。20-21シーズン、B1琉球からB2仙台にレンタル移籍。21-22シーズンは完全移籍で加入。194センチ、89キロ。ポジションはスモールフォワード。