東京オリンピック(五輪)で日本悲願の金メダルを獲得した団体のアンカー加納虹輝(23=JAL)が初優勝を果たした。

初めて進んだファイナルで、日本代表チームの先輩であり公私ともに仲のいいフェンサー兼YouTuberの「さときんぐ」こと村上仁紀(30=あおぞら病院)と対戦。五輪と同様、スキのない動きを2年ぶり有観客の会場で披露。男女6種目の大トリを飾る舞台で金メダリストの貫禄を見せつける剣さばきで頂点に立った。終わってみれば15-4の圧勝だった。

試合後は以下の第一声で喜びを表現した。

「全日本の優勝も初めてですし、決勝に残ったのも初めてだったので、うれしいです。金メダリストということで若干のプレッシャーはあったんですけど、勝てて良かった。むちゃくちゃ気持ちいいです。ありがとうございまーす」

五輪後はテレビなどメディアに引っ張りだこ。この日の試合前には見延和靖主将(ネクサス)山田優(自衛隊)宇山賢(三菱電機)とともに登壇し、日本協会からの報奨金500万円も贈られた。

スマートフォン向け位置情報RPG「ドラゴンクエストウォーク」が3年連続でゲームスポンサーを務めた決勝を制すと加納は、スクウェア・エニックス社から提供された副賞の「ロトの剣」を引き抜き、天高く掲げて金色に輝く勇者となった。【木下淳、平山連】