男子団体は北海が決勝リーグ3戦全勝で制し、4連覇した女子と2大会ぶりにアベック優勝を飾った。2連勝して迎えた最終帯広農戦では、2-0から中堅・吉田龍真(2年)が、豪快な払い腰で、勝利を決めた。21日の無差別級との2冠を果たし「去年は自分が負けて3位に終わった。何とか役目を果たせて良かった」と喜んだ。

今夏の高校総体は団体、個人ともに全国切符をつかむも、コロナ禍の影響で男子部員全員、出場辞退となった。その後は引退した3年生と練習を続け“雪辱”の全国切符につなげた。吉田は「コロナで全国に出られなかった先輩が、ずっと僕らの相手をしてくれた。感謝の思いしかない。絶対に負けるわけにはいかなかった」と振り返った。

大会2週間前の練習では左肩を負傷。当初は団体戦要員からは外れていたが、ぎりぎりで回復し、大会初日の21日に急きょ、メンバー変更で団体戦出場がかなった。「自分のために出られない仲間がいる。その責任を果たさなければという思いだった。次は全国。もっと力をつけ、上を目指したい」。先輩や仲間の思いを背負い個人、団体ともに、日本一を狙う。【永野高輔】

○…女子団体は北海が4連覇を飾った。2人目まで引き分けで、大将として登場した無差別級女王、渡辺天海(2年)が反則勝ちで1ポイント挙げ、競り勝った。主将の椿原里梨(2年)が19日の全日本ジュニア体重別で左肘靱帯(じんたい)を断裂し、手術のため、この日から入院。個人、団体2冠の渡辺は「1年生が多いチーム。何としても自分が引っ張っていかないと、という思いだった」と振り返った。