インターハイ準優勝校の帝京長岡が大量得点で発進した。

この日の2回戦からの登場。白樺学園(北海道)に119-100。7回目の出場で初の100点ゲームで勝った。マリからの留学生Cコネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメード(2年)がインサイドで孤軍奮闘。55得点、24リバウンドの驚異の「ダブルダブル」でチームをけん引した。26日の3回戦は8強進出を懸け、土浦日大(茨城)と対戦する。

もう手がつけられない強さだった。205センチのコネが高さにモノを言わせてコートを席巻。リングにこぼれたボールをそのまま空中で押し込み、オフェンスリバウンド13本を拾って得点につなげた。第2クオーターには4分53秒を残して1度ベンチに退いたが、前半の15分7秒間の出場で29得点、15リバウンドのダブルダブルを早くも達成。終わってみれば1人で大量55得点、24リバウンドをマークしてみせた。

「自分たちのプレーは、全員が我慢すること」。そう話したコネの好きな日本語は「お願いします」。しかしコートの中では、お願いされる側だった。任されていたゴール下で体を張り、マーカーが届かないハイボールのパスを受けてリングにアタックし続けた。肩で息をしながらのプレーだったが「疲れてない」と気丈だ。

大会前に宣言していた「60点を取りたい」には5点届かなかった。帝京長岡の大会個人最多得点は14年2回戦・正智深谷(埼玉)戦でCタヒロウ(マリ出身)の61点。勝ち進めば記録に挑戦するチャンスはあるが、3回戦の土浦日大(茨城)戦は「30点取りたい。我慢して40点までいければ…」とチームプレーに徹し、体をぶつけ合うインサイドを制することをイメージしていた。

柴田勲監督(52)はコネを「お前はゴール下の守護神だぞ」と日ごろから言い聞かせている。コネはまだ2年生の伸び盛り。来年もあるが「来年もいますけれど、今年のウインターカップで日本一。頑張りたい」と言う。日本食で一番好きな食べ物は鶏の唐揚げで、2番目は納豆。持ち前の納豆パワーの粘りでインサイドから得点を重ねていく構えだ。【涌井幹雄】

◆テレビ放送 男子決勝は12月29日午後1時からテレビ朝日系地上波で、女子決勝は12月28日正午からBS朝日でともに生放送。