体操男子でオリンピック(五輪)個人総合2連覇の内村航平(33=ジョイカル)が一番の誇りに「着地」を挙げた。

14日午前10時から都内のホテルで行った引退会見で、質問を受けると、すぐに答えを口にした。

「着地です」。

五輪、世界選手権で続けた個人総合の8連覇。

「ここまでさんざん個人総合で優勝してきた場面でも、全種目ですね、そこはこだわって、世界王者、五輪王者として着地を止めるのは当たり前だと思ってやってきた」。

引退を決意する前に最後の舞台となった昨年10月の世界選手権、種目別鉄棒の決勝でも微動だにしない着地を披露していた。

「現役選手として最後の舞台になった、世界選手権の最後、どういう演技でもいいので、着地は絶対に止めてやろうという気持ちでやれたので。こだわりを持ってやってきて、最後の意地を見せられた。もちろん美しく見せるとか、同じ技でも違う動きを見せるというのもあるんですけど、やっぱり着地を止めている印象をみなさんもお持ちだと思うし、そこを追い求めてやってきたのでそこかな」と述べた。