ハンドボールで、大阪・堺市を拠点とする男子のクラブチーム(名称未定)が新設されて、29日に同市内で会見を開いた。日本ハンドボールリーグはプロ化構想(24年2月開幕予定)を進めており、新チームも同時期の加盟を目指してチームづくりを進めている。実現すれば、大阪を拠点とする男子チームとしては、41年ぶりの参加になるという。

チームの母体は、昨年10月に設立された株式会社TeToTe(テトテ)。監督には元日本代表で、ハンガリーリーグでも得点王に輝くなど海外でも活躍した銘苅(めかる)淳氏(36)が就任することが決まっている。

会見に出席した銘苅氏は「クラブ立ち上げの構想を聞いて、面白そうだなと思って引き受けた。ハンドボールを通じて人生を豊かにする一助になれば」と語った。

すでに選手のトライアウトを2度行って、10人以上の所属が内定。今年4月から練習を開始する。

ホームアリーナは、同市の大浜体育館にすることで自治体と協議を重ねており、チームの大枠を固めている状況だ。

今年8月末には新リーグの加盟審査書類を提出して、2カ月後の同10月末に結果が発表される。現時点で関西に新リーグ所属チームがないこともあり、関係者は加盟実現の手応えを感じている様子だ。

TeToTeの宮崎寛代表取締役(堺ハンドボール連盟会長)は「大阪の女子には大阪ラヴィッツというチームがあるが、男子は40年以上なく、どうしても作りたかった。いい選手を育てて、10年先には堺で世界選手権を開きたい」と目標を掲げた。

地元出身の小坂哲英専務取締役GMは「今は手作り市民球団みたいな感じ」と言い、地域に根ざした活動を中心に少しずつスポンサーを増やし、ファン層を広げていく考え。堺市は大阪でもハンドボールが盛んな地域であり、銘苅氏も「ハンドボール文化の下地はあると思う」と見通しを語った。