東京オリンピック(五輪)金メダリストの阿部詩(21=日体大)が準決勝を前に棄権した。
昨年9月と10月に両肩の関節唇を修復する手術を受けていたことを明らかにし「脱臼まではいかないんですけど、ゆるゆるになっていて、関節唇が切れてしまっていた」と初めて打ち明けた。
途中欠場を決めた後、報道陣の取材に応じ、患部の詳細については「左肩は高3の2月に負傷して、ずっと痛み、けがと向き合いながらやっていました。右肩は19年の世界選手権から違和感があって。左は組むと抜けちゃうような。可動域が…動かなかったです。東京五輪前も手術しないといけない状態だったんですけど、時間がなくて五輪後にしました」と説明した。
術後はランニング再開までに1カ月ほど要し、今年2月に柔道着を着て3月に乱取りを再開。同中旬に今大会への出場を決め、わずか2週間ほどで挑んだという。
「パリ五輪に向けての第1歩。欠場も頭にあったんですが、出ることが今すべきことなのかなと思ったので。本当は8月の復帰を目標にしていました。でも希望があるならと」
初戦の1回戦はゴールデンスコア(延長戦)の末、川田歩実(19=東海大)を小外掛けの技ありで下し、準決勝には勝ち上がっていた。「1回戦をやってみて肩がやっぱり不安だったので。なかなか100%には戻らない状態です。久々の試合で思うように体も動かず、東京五輪が100%だとしたら20~30%くらいです」と現状を語った。
今後に関しては「まだまだ試合の感覚を取り戻さないといけない。また見つめ直して練習に取り組んでいきたい。もう少し、いい状態にして。しっかり稽古して、パリ五輪で2連覇できる体にしていきたい」と出直す考えを示した。【木下淳】


