先月の国際女子相撲選抜堺大会(大阪府)超軽量級(50キロ未満)で優勝した、やいづ少年相撲クラブの平口幸芽(こうめ、焼津中3年)がこのほど、日刊スポーツの取材に応じた。

小学4年で日本一になった成長株は、中学進学後では初の全国タイトルを獲得した。「うれしかった。高校生や社会人にも勝ち、自信がつきました」。2戦を快勝して迎えた決勝では、同じクラブの松浦みな美(31=大井川西小教諭、藤枝東高出)と対戦。30秒を超える熱戦を左上手投げで制した。「自分の成長を結果で恩返しできた。心にぐっときた」と振り返った。

同クラブで週3日の稽古に加えて、週2日はジムへ通う。デッドリフト(重量挙げ)では、成人男性の平均を上回る80キロを持ち上げ、握力は中学女子平均の26キロを超える40キロ。「趣味は筋トレです」と笑顔を見せる。筋力があるからこそ、相撲の技が効果的に決まる。「理想は(大相撲十両の)炎鵬関。小柄で力強く、速さと多彩な技で勝負する姿勢が好き」と語った。

同クラブの成川輝(なるかわ・あきら)代表(38)から「真面目で稽古をよくする。まだ成長しますよ」と期待されている。次戦は、今月29日の全国女子相撲選抜姫路大会(兵庫県)。「全国大会4冠を目指します」。8日初日の大相撲夏場所で幕内に復帰する翠富士(25=飛龍高出)は、焼津市出身。同市で技を磨く平口の活躍も、全国から注目されている。【山口昌久】

◆平口幸芽(ひらぐち・こうめ)2007年(平19)4月27日、島田市生まれ。焼津東小2年で「やいづ少年相撲クラブ」に入る。小4で全日本女子選手権優勝、小6でも同準優勝に輝く。得意技は左下手投げ。好物は牛タン。将来の目標は、助産師か体育教諭。家族は祖父、祖母、父、母、妹、弟。身長150センチ。血液型A。