12点ビハインドで迎えた第4クオーター(Q)、仙台89ERSが福島ファイヤーボンズを急追した。残り4分46秒、59-61の場面で田中成也(30)が2本のフリースローを沈め同点。続けざまに堅守で福島のミスを誘い、ターンオーバー(攻守の切り替え)からデビン・オリバー(29)の2点シュート。63-61とついに逆転し、会場のボルテージは最高潮となった。

アリーナが熱を帯びる一方でその後、仙台の勢いは失速。チャンスは作り続けたものの、肝心のシュートが入らなかった。藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=36)は「最後、もっと良いシュートの選択ができた」と反省。第3戦に向け、「ホームでシーズンを終わらせたくない。強い気持ちを持って落ち着いてプレーしたいです」と意気込んだ。

第3戦に望みを託す。片岡大晴(36)は「(このプレーオフは)みんなで喜べるチャンスだと思っている。それは絶対に無駄にしたくない瞬間。僕らも諦めずに戦うので皆さんも諦めないで、明日僕らの背中を押してほしいです」とブースターに共闘を呼びかけた。ホームの“大黄援”を背に、何としても第3戦を勝ち切って、悲願の「B1昇格」へ望みをつなぐ。【濱本神威】