10月に開幕する体操の世界選手権(英リバプール)に向けて、代表入りの残り2枠をかけた全日本種目別選手権(東京体育館)が18日に幕を開ける。

4月の全日本総合、5月のNHK杯で、世界選手権代表5人のうち3人が確定。その3人の苦手な種目を補う選手を、今大会で2人選ぶ。

21年東京オリンピック(五輪)男子種目別あん馬で、銅メダルを獲得した萱和磨(25=セントラルスポーツ)も、その1人だ。「あん馬と平行棒で、15点台は絶対に取らなくてはならない」と、崖っぷちの気持ちで意気込む。

水鳥寿思男子強化本部長は、「(残り2人は)谷川航、翔の兄弟、杉野正尭が有力。それに萱が続く」と話す。逆転代表入りを狙うには、最も得意のあん馬を、「高校1年からやってきた流れ(構成)を、この1カ月で、大幅に変更した」と、荒療治だ。

これまで、最初を、移動技から入っていたが、それを「ショーンというE難度の技に変える」と、転向技(回転する技)から入る流れに変更した。降り技も、難度を一つあげ、全体で、技の難しさを表す難度点の合計は、6.4点から6.6点に上げた。

難度だけではない。美しさを競うE得点にもこだわり、「つま先、ひざなど、いつもより美しく見せる」ことを意識した。練習から、1つの演技構成を前半、後半に分け、細かく練習。1つ1つの技にも分解し、徹底的に美しさを追求した。

世界選手権では、初出場した15年英グラスゴー大会で団体金メダルを獲得。その金を筆頭に、6個のメダルを獲得している。初の五輪代表となった東京五輪でも2個のメダルを獲得したが、「気持ちはチャレンジ精神。だからこそ、今回、試行錯誤している」と、さらなる飛躍を目指す。