柔道女子個人52キロ級で、後藤未結(みゆ、札幌日大3年)が2連覇を飾った。前日23日の団体戦決勝は先鋒(せんぽう)で出場し一本負け。チームも、その一本の差で敗れた。この日の決勝は5月の春季大会、今大会の地区予選と連敗していた横地萌恵(北海2年)にリベンジし「気持ちで負けないように。団体戦の悔しさもあったので勝ててうれしい」と喜んだ。
父に恩返しを果たした。栗山出身で6人きょうだいの4番目。栗山小1年から柔道を始め「強くなりたい」と札幌日大中、札幌日大高と進んだ。中学まで寮生活も、高校進学と同時に父英樹さん(51)が札幌移住。介護職から転身し札幌市内でパーソナルトレーナーを始めた父と2人暮らしを続けてきた。トレーニングや食事面のサポートを受け「父のおかげでここまで来られた」と感謝した。
昨年の高校総体で16強進出も、コロナ禍で無観客。今回の道予選も無観客のため父は来場できなかったが「やってきたすべてをぶつけて暴れて来い」と激励を受け、しっかり全国切符を手にした。8月の全国大会は有観客で「最後のインターハイで成長した姿を見せられたら」。道外大進学予定のため、パパとの共闘は今年が最後。旅立つ前に大舞台で表彰台に立ち、父を安心させる。【永野高輔】
<広島あおい57キロ級連覇>
女子個人57キロ級は広島あおい(札幌山の手2年)が初優勝した。苫小牧明野中2年で全国中学57キロ級3位に入った実力者。昨年は63キロ級に階級を上げ臨んだが3位に終わり、年末の高校選手権予選から57キロ級に戻し、2大大会連続の全国切符を獲得した。昨年同級優勝で練習パートナーの高橋宥良(ゆら、札幌山の手3年)が昨年11月に右膝全十字靱帯(じんたい)を断裂し欠場。先輩の思いも背負い勝ち抜き「全国で1つでも多く勝って優勝を目指したい」と意気込んだ。
◆女子個人48キロ級初優勝の小野島あさひ(北海2年) 元々52キロ級だったが今大会から階級を落として臨んだ。決勝は先輩の気持ちに負けないように戦えた。
◆女子個人63キロ級2連覇の椿原里梨(北海3年) 内容は良くない。(失格になった)昨日を引きずってしまった。練習しなおして全国でメダルを取りたい。
◆女子個人70キロ級2連覇の渡辺天海(北海3年) 落ち着いて戦えた。全国中学では最高が3位だったので、最後の高校総体では、その上を狙いたい。
◆女子個人78キロ級初優勝の西岡夢優(みう、札幌日大3年) 1年前のこの大会で右肩をケガして手術した。みんなのおかげでここまで戻って来られた。
◆女子個人78キロ超級初優勝の三上凪(札幌日大3年) いつも2位でシルバーガールと呼ばれていた。やっと1番になれた。全国までに、もっと増量したい。