全国高校総体(IH)女子バレーの1、2回戦が行われ、2回戦から出場した郡山女大付(福島)は熊本信愛女学院に2-0のストレート勝ち。2年生エース・浅利麻央が第2セット(S)に2本のサービスエースを決めるなど躍動し、チームの16強入りに貢献した。

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先輩、やりました! 郡山女大付が先輩から託された全国16強に到達した。昨夏は決勝トーナメント進出も佐賀清和に1-2で敗れ1回戦敗退。佐藤浩明監督(53)も「決勝トーナメントで勝ったことは多分ないんじゃないかな(笑い)。あったかな、覚えてない」と語るほど、決勝トーナメントには進むもののそこからの1勝が遠かったが、ついにその壁を破った。浅利は「やっと、このチームで勝つことができてすごくうれしいです」と喜びをかみしめた。

浅利は、昨季の郡山女大付の絶対的エースでU20女子日本代表にも選出された本田凜(19、筑波大)から背番号7を受け継いだ。「憧れの先輩。まだまだ追いつけていない」と、絶対的エースの背中は遠いが、浅利の表情は晴れやか。「(本田)凜さんがつけている7番と私がつけている7番は少し違う」と浅利。エースを受け継ぐときに本田からもらった『自分なりの7番を作っていきな』という言葉が背中を押している。まだ2年生で伸びしろ十分。IHを勝ち進み、自分なりの「郡山女大付の絶対的エース」へ1歩ずつ成長する。

次戦は8強を懸けて、今春の全日本高校バレー(春高バレー)で4強の金蘭会(大阪)と対戦する。浅利は「自分たちのベストを尽くせるように頑張りたいです」、佐藤凜々主将(3年)は「絶対に負けない気持ちがある。その気持ちを全員で共有して、挑戦者として戦っていきたいです」と意気込んだ。福島女王が全国で新たな歴史をつくる。【濱本神威】