バドミントンの世界選手権(22日開幕、東京体育館)を前に、男子シングルス日本代表の桃田賢斗(27=NTT東日本)が意気込みを語った。記者会見ではフリップに「覚悟」と決意を書き込んだ。「最近はもやもやした試合が多かった。死に物狂いでつかみにいくつもりで“覚悟”とした」と説明した。

その後の囲み取材では、目の再検査を受けていたことを明かした。20年1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれて負傷。右目の眼窩(がんか)底骨折で全治3カ月と診断され、手術も受けている。「練習や試合の中でどこかしっくりきていない感覚があった。それでもう1度検査をしたが、とくに異常はなかった」と明るい表情で説明。ビジョントレーニングをすれば少しずつ改善されるとの助言を受け、「今も地道につづけています」と話した。

今年の国際大会では1回戦負けが続くなど、不本意な成績が続いてきた。新たなトレーナーを迎え、体の動きを1つ1つ確認したことで、「ちょっとずつ変わっている感じがある」という。コンディションについては「すごく上がってきている感じがある」と手応えを感じている。

初めて国内で開催される世界選手権について「すごくチャンスと思っている。結果を求めてプレーしていきたい」と誓った。【奥岡幹浩】

〇…東京五輪混合ダブルス銅メダルの渡辺、東野組が頂点を目指す。世界選手権では19年銅メダル、21年銀メダルと1つずつ順位を上げてきた。渡辺は「着実にステップアップしている。残りは金メダルだけ。最大限のパフォーマンスを発揮したい」。世界選手権で日本勢は、この種目だけまだ優勝したことがない。東野は「混合ダブルスの魅力や楽しさをお伝えしたい」と力を込めた。