スポーツクライミングのW杯盛岡大会は20~22日、岩手・盛岡市で行われる。

18日は東京・渋谷の「RAYARD MIYASHITA PARK」で開催記者会見を実施。男子の藤井快(こころ、29=TEAM au)は「男子は初日(予選)2日目(準決勝、決勝)と詰まっていて、体力の問題もある。表彰台に乗りたいですが、1つ1つを全力でいきたい」と誓った。

今大会は「ボルダリング」と「リード」の2種目(複合)で行われる初めてのW杯。21年東京五輪は2人で高さ15メートルの壁を登るタイムを競う「スピード」、高さ4~5メートルの壁に作られた複数の課題(コース)で制限時間内の完登数を争う「ボルダリング」、高さ12メートル以上の壁で登った高さを比較する「リード」の3種目による「複合」で実施されていた。

だが、パリ五輪は「スピード」が単種目となり、複合は「ボルダリング」と「リード」で構成。五輪選考が本格化する23年に向けて、今大会は大切な位置付けとなる。東京五輪では3種目の順位をかけ算し、総合成績が決まっていたが、パリ五輪の複合はボルダリング、リードそれぞれのパフォーマンスが直結する。

“相対値”が“絶対値”となり、藤井は「選手は(リードの)下でミスができない。(届くか届かないかで順位が変わる可能性がある)『最後のこの一手』に、今まで感じたことがないプレッシャーがある。自分の実力が成績に出ると思います」と変化を口にする。新たな方式で戦うW杯。注目が集まる。【松本航】