バレーボールの女子世界選手権でミドルブロッカーとして活躍した宮部藍梨(24=姫路)が18日、都内で行われたVリーグ開幕会見に臨み、「皆さんに『こんなことできるようになったんや』と思ってもらえれば」と意気込みを口にした。

6年ぶりに日本代表に選出された宮部は、本来アウトサイドヒッターを務めるが、同大会ではオランダ入り後に、真鍋政義監督(59)からミドルブロッカーでの起用を伝えられた。「大丈夫かな?」と不安を覚えたが、すぐに練習を重ね、181センチの長身を生かしてチームを支えた。「それでチームに貢献できるのであれば」という思いが、好結果につながった。

兵庫県尼崎市出身で、金蘭会高(大阪)時代には、全国高校総体、国体、全日本高校バレー(春高バレー)の3冠を達成。神戸親和女子大学に進んだのち、米国の大学へ進学してプレーを続けたが、今シーズンから昨季11位のヴィクトリーナ姫路(女子1部)に加入する。

キャプテンの荒谷栞(24)は宮部と同学年。共栄学園3年時には、春高バレー準々決勝で対戦経験もある。世界選手権をテレビ観戦し、「春高の時にベスト8で負けた時、宮部はミドルをやっていた。その印象もあったので、『またやっているんだ』と。懐かしい感じがしました」と振り返った。頼もしい同世代の選手が加わることとなり、「すっとなじんでくれるだろうし、マルチプレーヤーでもあるので。すぐにヴィクトリーナに合ってくると思う」と期待を込める。

明日19日から練習に参加するという宮部は、ポジションは「まだわからない」としながらも、関西弁でこう続けた。

「いい意味で、皆さんに『こんなことできるようになったんや』と思ってもらえるといいかな」

10月29日の岡山シーガルズ戦(ジップアリーナ岡山)が初陣となる。成長したマルチプレーヤーが、Vリーグに新たな風を吹き込む。【藤塚大輔】