バスケットボール女子日本代表で、今月にギリシャリーグのエレフテリア・モシャトウに加入したオコエ桃仁花(23)がこのほど、日刊スポーツの単独取材に応じた。

16日(日本時間17日)の開幕第2戦では、初先発で35分26秒プレーして14得点、9リバウンドを挙げるなどチームの勝利に貢献したオコエ。3回に分けた中編では、移籍先を決めた経緯や、自身の中で高まりつつあるプロ意識について語ってもらった。(聞き手・奥岡幹浩)

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かねてから海外でのプレーを視野に入れていた中で、ついに実現した今回の欧州移籍。決め手になったのは、指揮官から伝わってきた熱い思いだった。

「オンラインミーティングで、いまの監督から『君のことがとても必要だ』と言われて。東京五輪をはじめ、いろいろな試合を見てくださったみたいで、『日本選手がハードワークする姿勢を、このチームでも見せて欲しい』と熱心に話していただきました」

チーム戦力としての期待だけでなく、バスケに取り組む姿勢について評価してもらったことも大きかった。

「『ハードワークする姿勢を、このチームでも見せて欲しい。そういうところを買っている』と言ってくださった。『このチームでプレーすることを、君のバスケットボール人生における大きなステップにして欲しい。このチームを土台にして羽ばたいてもらいたいし、そうなるようサポートする』とも声を掛けていただきました」

Wリーグ時代にデンソーから富士通に移ったときにも、決め手となったのはBT(テーブス監督)から掛けてもらった言葉だった。

「あのときも、『チームの勝ち負けだけでなく、モニカという1人の人間を育てたい』とBTに言ってもらったことが胸に響いたんです。今回も同じようなことを口にしてくれる監督に出会え、この人のもとで成長したいと思いました」

実業団リーグであるWリーグとは異なり、ギリシャでは「プロ選手」としてコートに立つ。だからこそ、勝利への執着心は日本にいたとき以上に強くなっている。

「これからは1年ずつが勝負。結果次第で次のステップへと進むチャンスがあれば、階段を下がってしまうこともある。だからこそ1試合1試合がすごく大事。もちろん日本にいたときもそのことは感じていたけれど、こっちにきてさらに強く感じています」

プロ意識と責任感の高まり。新しいチームメートたちからも、日々刺激を受けている。

「開幕戦で負けたときは、帰りのバスで1時間ぐらいミーティングをしていた。みんな真剣で、けんかになるのではと思うぐらい激しい意見を交わすことも。何が悪かったのかを常に言い合える関係があると感じました」

結果が報酬に直結するプロの世界。1つの勝利、1つの敗戦が、日本でプレーしていたとき以上に大きな意味合いを持つ。日本にいたときと異なることはさらにある。ギリシャでは「外国人枠」の選手としてプレーしている点だ。

「ギリシャの人と同じようなプレーでは駄目。そう思ってコートに立っているし、周囲からもそういう目で見られていると思う。責任の重さは、いままでにないものを感じています」

ひりひりするような環境に身を置き、そのことを楽しみながら、プロとして結果を求めていく。(後編は後日公開)

◆オコエ桃仁花(もにか)1999年(平11)2月7日、東京・東村山市生まれ。母の影響で小学6年からバスケットボールを始める。東京・明星学園高から17年にWリーグのデンソーに加入。19年に富士通へ移籍した。日本代表として21年東京五輪銀メダル獲得に貢献。今秋のシドニーW杯にも出場した。今年10月にギリシャ・リーグのエレフテリア・モシャトウに移籍。身長182センチ。背番号99。