ショートプログラム(SP)2位の吉田陽菜(17=木下アカデミー)が、逆転で初優勝を飾った。

フリートップの140.03点を記録し、合計209.44点。国内はシニアで活動する愛知・中京大中京高2年生は「優勝できると思っていなくて『あまり結果を気にせずに、できることをやろう』と思っていました。演技はちゃんと出し切れた。うれしいのと、安心しています」と喜んだ。

完成度の高さが光った。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2.40点の加点で成功させ、演技最終盤の3回転サルコーからの3連続ジャンプまで7つを全て降りきった。スピン3つは最高のレベル4をそろえ「今日は『練習通りにできればいいな』と思っていました。練習通りの演技ができて良かった」とほほえんだ。

海外ではジュニアとして活動。初めてジュニアGPシリーズ2大会を転戦し、上位6人のファイナル(12月、イタリア・トリノ)進出を決めている。シニアはジュニアの課題からステップが加わるなど、ルールに違いがある。今大会ではシニアの全日本選手権(12月、大阪)切符をつかみ「2週間前はジュニアで今日はシニア。ジュニアGPファイナルの後、2週間後に全日本がある。両方のプログラムを練習しないといけないので、今回はいい練習になりました」と挑戦の12月へ収穫を得た。【松本航】