東京選手権優勝の江川マリア(18=明大)が、安定感のある滑りでSP首位発進を決めた。61・31点を記録し、2位に6・28点差をつけた。

練習ではリラックスした様子を見せていたが、演技が始まった瞬間、研ぎ澄まされた顔つきに変わった。「ラストエンペラー」に合わせて静かに滑り始めると、冒頭で高さのある3回転ルッツを決めた。続く連続3回転ジャンプは転倒となったが、3本目のダブルアクセル(2回転半)は落ち着いて成功。「これまでフリーでは気をつけてきたが、SPでもできるように練習してきた」と、切ない表情にもこだわって滑りきった。

演技後は転倒した連続ジャンプを振り返り、「こけた瞬間もびっくりって感じだったんですけど、練習でもたまにこういうミスがあったりしたので、その不安要素が身体に残っていたのかなと思います」と反省の言葉が並んだ。

同じ千葉・船橋市のリンクが練習拠点の渡辺倫果(20=法大)がGP(グランプリ)シリーズスケートカナダで初出場初優勝。すぐに「おめでとう」とDM(ダイレクトメッセージ)を送り、興奮気味に祝福した。刺激にもなった。「素晴らしい結果を残していて、素直に尊敬の気持ちもありますし、置いていかれないようにという言い方があっているかはわからないですけど、自分も頑張らないとって」。身近な選手の活躍が、演技向上の活力になった。

今大会で上位7人に入れば、全日本選手権(12月21~25日、大阪)の出場権が獲得できる。江川の目標は同選手権で12位以内に入ることだ。「今日は今シーズンの中で、結構悔しい演技だったので。原因はいろいろあると思いますが、もう気持ちは明日に向いている感じです」と笑顔で前を向いた。

目標をかなえるため、まずは5日のフリーで悔しさを晴らす。【藤塚大輔】