【エスポー(フィンランド)=松本航】女子で第4戦英国大会優勝の三原舞依(23=シスメックス)が2位発進した。今季SP世界2位の73.58点を記録し、首位のヘンドリックス(ベルギー)に1.30点差。26日にフリーが行われ、上位4人に入れば自力で初のGPファイナル(12月8日開幕、イタリア・トリノ)進出が決まる。河辺愛菜(愛知.中京大中京高)が67.03点で3位、紀平梨花(トヨタ自動車)は64.07点で6位につけた。

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三原の瞳から涙が流れた。最後のルッツ-トーループの連続3回転まで全てを着氷させると、ステップで会場に手拍子が響いた。「スケート人生を振り返りながら滑って、涙が出てきました」。感情を全て注ぎ込み、演技を仕立て上げた。

5年ぶりのフィンランド。シニア1年目、ヘルシンキで行われた17年の世界選手権で5位に入った。「懐かしさは全然なくて(当時)17(歳)だったので『若いなぁ』って…。雪景色がきれいです」。2週前にGP10大会目で初優勝を飾り、今大会も優勝候補に挙げられる。2階席には「舞依」と記されたバナーが掲げられ、公式練習時から「Wellcome back Mai」の文字も目に入った。体調不良で1シーズン休養した3季前から再浮上。日本から駆けつけたファンとともに、5年分の思いも胸にリンクに立った。

初のファイナル進出へ、26日のフリーに臨む。「自信を持って、強く臨みたいと思います」。その先に新たな景色が広がっている。

【詳細ライブ】紀平梨花、三原舞依、河辺愛菜が出場/第6戦女子SP