静岡ブルーレヴズ(1部)は、コベルコ神戸スティーラーズ(1部)と40分3本の変則マッチで対し、38-33で逆転勝利した。16点ビハインドの3本目。開始6分でトライされたが、同10分から3連続トライに成功。31-33の残り1分、敵陣ゴール前で、右から大きく左サイドに蹴り込まれた球をWTB吉良友嘉(28)が捕球し、相手守備を振り切って逆転トライした。

吉良は選手11人を入れ替えた2本目20分から出場。「負けていたので思い切っていこうと思った」。同じタイミングでピッチに立ったSO清原祥(29)からのキックだった。自ら清原に球を「早くくれ」と叫んだ。「練習通りにでき、形になった」と胸を張った。自信をつけた様子で「もっとトライに絡んだり取りきり、チャンスメークもしたい」と、今季本番での先発入りをアピールした。

逆転につなげた若手の成長を堀川隆延ヘッドコーチ(49)は「チーム力を大きく前進させ、誇りに思う」と話した。またベテランでは3本目20分で出場したチーム最年長選手のSH矢富勇毅(37)を挙げ「勝負どころや敵陣での判断など、流れをしっかりコントロールしていた」と評価した。

ただ2本目までだけを見ると12-28。1本目では自陣に攻め込まれ続け、反則は相手の4回に対して10回あった。指揮官は「日本一を狙うチーム。2本目までは目指すところに届いていない」と反省。来月17日の開幕・トヨタヴェルブリッツ戦(愛知)に向け「残り3週間で最高の準備をしたい」と修正を誓った。【倉橋徹也】