世界選手権銀メダルの水沼尚輝(25=新潟医療福祉大職)が、本多灯(日大)との首位争いを制した。

優勝タイムは51秒58だった。

約2カ月前に腰を痛め、トレーニングに大きな支障が出た。この日午前の予選を終えた直後には、「思っているように体が反応してくれないのは事実」。状態がまだ上がり切っていないことを認めつつ、「そういったなかでも、泳げる状態をつくっていくことが日本記録保持者としての貫禄。そのあたりを意識しながら決勝は戦いたい。51秒台を出せればいいかな、ぐらいの感覚でいる」と話していた。

決勝では、チームメートの田中優弥が隣のレーンから飛び出した中でも、落ち着いてレースを進めた。終盤は本多灯との首位争いとなったが、最後まで集中力と勢いを持続。金メダルをつかみ、「プライドを捨てて、チャレンジャーの精神で4日間挑んだ」と大会を振り返った。