全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ=23日開幕、東京体育館ほか)に新潟からは男子は3校が出場する。

県第2代表の帝京長岡(2年連続8度目)は、昨年の大会準優勝校。初戦で広島皆実と対戦するメンバーのポテンシャルは昨年以上でSG高峰勝(3年)が勝敗のカギを握る。第3代表の北越(2年連続3度目)は初戦で福島南と対戦。得点源の1人のSG岡村翼(3年)は左手首骨折から復帰して、コートに立つ。

<帝京長岡>

勝敗を分ける局面を帝京長岡のSG高峰は鋭い嗅覚でかぎ分ける。「ピックアンドロールからのシュートが得意」と話すが、大事な場面で決める精度の高い3点シュートが持ち味だ。柴田勲監督(53)は「大胆なところは大胆にやる。『誰がやるんだ』という勝負どころでやるようになった」と試合の流れを引き寄せるSGのプレーを評した。

全国強豪8校がリーグ戦を戦った今季初開催のU18トップリーグ(3勝4敗=5位)の最終戦。仙台大付明成(宮城)に87-68で勝利した試合では18得点し、大事な場面で4本の3点シュートを決めた。県大会は2位になったが、優勝した開志国際戦(62-68)でも4本の3点シュートを決めてチーム最多タイの20得点を挙げた。「調子が良ければ(3点シュートは)ガンガン入る」と乗せたら相手にとって怖い存在になる。

ポジションはSGだが、背番号はチームの正PGが引き継いできた“伝統の8番”。「ボールを奪われないように運んでゲームメークする」が信条だ。1試合平均10得点5アシスト以上を目標とする。「バスケットは生活の一部」と高峰は心身ともに充実し、本番に臨む。

【涌井幹雄】

◆高峰勝(たかみね・まさる)2004年(平16)6月6日生まれ、大阪府出身。大阪・東生野中出身。バスケットボールは加美小1年から始めた。171センチ、65キロ。血液型O。

<北越>

北越のSG岡村は不安と自信を同時に抱えて本番を迎える。11月24日の練習中に左手首を骨折。全治1カ月の診断だったが、今月13日に練習に合流した。「ちょっと不安だけど20点取りたい」。県大会前には右足首の剥離骨折を負ったが、直前に練習復帰。2敗同士で対戦した県大会決勝リーグ新潟商戦(86-79)はチーム最多22得点して第3代表をつかみ取った。ほぼぶっつけ本番でも活躍できる力は実証済みだ。

33年ぶりの出場で大会初勝利(92-78高知中央)を挙げた昨年は、2試合に先発して平均6得点。「活躍したイメージがない」と岡村は振り返るだけに、今年は悔いの残らない全力プレーを誓う。別メニュー調整中は右手だけのドリブルを繰り返し、ボールの感覚も忘れないようにした。「DFの厳しい福岡第一戦で『突破できる』と思った場面があった」と強豪に屈した昨年2回戦はためらったシーンもあったが、今回は迷わずトライする決意だ。

2年時から主力の岡村は高校最後の全国大会に強い気持ちで臨む。「昨年は先輩たちにいい経験をさせてもらった。今年は後輩たちが今後のモチベーションになるプレーをしたい」。大会に足跡を残す。

◆岡村翼(おかむら・つばさ)2004年(平16)9月2日生まれ、十日町市出身。十日町中条中出身。バスケットボールは小1から始め、中学では新潟U15でも活動。174センチ、68キロ。血液型A。