名護(沖縄)は、鍛えたフィジカルを武器に近大和歌山を圧倒して、県勢として8大会ぶりの初戦突破を果たした。

前半12分、左中間ラックから右に展開したボールをSO安仁屋武蔵(3年)がボールを受けると、そのままタックルを振り切り先制トライ。そのまま勢いにのり、前後半合わせて4トライの攻撃で、相手を寄せ付けなかった。

安仁屋武は「試合をやる前から1つ目のトライをとれば焦りが消えたり、花園という、浮足立ったところが消えるかなと思った。ファーストトライ欲しかったなと思っているところで自分が取れたのはよかった」と、安堵(あんど)した表情を見せた。

2大会ぶりの出場となった同校。前回出場時は1回戦で国学院栃木に7-75の大敗を喫し、力の差を見せつけられた。田仲祐矢監督(34)は「準備した戦術というのは、結局フィジカルという土台の前には、何も歯が立たないなということを教えていただいた」と振り返る。

教訓を胸に、今年は週に2回のウエートトレーニングで「クリーン」や「スナッチ」など、体の使い方や瞬発力を向上させるトレーニングに着手。同校のウエートリフティング同好会との合同練習も行い、力をつけた。

主将のNO8比嘉礼(3年)は、1年間でクリーンの重量が60キロから90キロに増加。試合でも「コンタクトできた瞬間に、簡単に倒れるんじゃなくて、当たった瞬間に1歩、2歩、3歩と、1センチでも前に出るという瞬間の力を出すことに手応えを感じています」と、自信になっている。

2回戦のBシード中部大春日丘(愛知)との対戦にも「分析を始めているので、そこに対しても準備はバッチシですし、やることも変わらない」と主将。

目標の8強入りに向けて、スタートダッシュを決めた。【波部俊之介】

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