横領の組織的隠蔽(いんぺい)などの不祥事があった日本バドミントン協会は22日、臨時評議員会で、不祥事に関わった6人の理事と2人の監事を解任しないことを決めた。

協会事務局によれば、全55人の評議員のうち4人が欠席。現地出席者33人、リモート出席者18人の計51人により、理事と監事1人ずつ採決が取られた。過半数で可決となる理事については解任賛成が19~24票、3分の2で可決される監事については15~20票にとどまった。

前日21日には、五輪2大会出場の池田信太郎さんが、日本協会の抜本的改革を求める意見をツイッターで発信。オグシオペアで名をはせた小椋久美子さんと潮田玲子さん、ロンドン五輪銀メダリストの藤井瑞希さんも賛同のツイートをしたが、そうした声は完全には届かなかった。

この日の臨時評議員会では、Jリーグ前チェアマンの村井満氏(63)が新理事に就くことも承認された。その後の臨時理事会で副会長となることが決定。6月には会長に就く見通しだ。

池田さんは13日に、「村井さんに改革を進めてもらうためにも旧勢力の一掃は急務だと思っています。可能な限り綺麗な協会にして渡してあげたい」ともツイートしていた。

処分を受けた理事らが残ることについて村井新副会長は「第三者委員会による調査レポートをまだ正確に読んでおらず、また8人の方々に直接インタビューをしたわけではない」と前置きした上で、「こうした解任動議が出たり、そこに対して解任に賛成する評議員の方がいらっしゃることは、厳粛に受け止めなければいけない問題だろうと思う。一方で、当事者の皆さんには社会に納得できる弁明があるのかないのか、そのあたりも聞かなければいけないことかもしれない。そういうことも含めて今後、私は天日干しをしていく覚悟です」と話した。