長い長いトンネルからようやく抜け出した。B1仙台89ERSが、富山グラウジーズを延長戦の末、81-77で下し、23年初勝利とともに、昨年12月25日サンロッカーズ渋谷戦から続いた連敗を「9」でストップした。この日、仙台で3試合目の出場となった青木保憲(27)が攻守で活躍。キャリア新の6スチールをはじめ、キャリアハイに並ぶ13得点5リバウンドをマークするなど、チームの勝利に大きく貢献した。
粘りに粘ってつかんだ勝利だ。第1戦は第4Qに逆転を許し、73-75で惜敗。この日も、56-46で終えた第3クオーター(Q)のリードを維持できず、第4Qに逆転され、残り1分47秒で63-67の4点ビハインドという苦しい展開だった。第1戦と似た展開に富山ブースターの応援も熱を帯びたが、第4Q残り49秒、ジャスティン・バーレル(34)が、アウェーの雰囲気を吹き飛ばす強烈なダンクシュート。67-67の同点となり、延長戦に突入した。
延長戦でも一進一退の攻防を繰り広げたが、延長の5分間すべてコートに立ち続けた青木のプレーメークや岡田泰希(23)の2本の3点シュートなどで、勝利を引き寄せた。青木は移籍後初勝利に「めちゃくちゃうれしいです!」と笑顔を輝かせた。自身としても33分25秒のプレータイムをマークし、これまでの最高から6分近く更新。仙台3試合目で攻守ともにチームにフィットしたことを示した。
富山は、16-17年シーズンのB1残留プレーオフで連敗し「B2降格」の引導を渡された相手だけに、ブースターの喜びもひとしおだ。富山の会場にも多くのブースターが駆けつけて黄援。藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=36)は「苦しい連敗でしたが、それでも信じて、僕たちを黄援してくれて、本当に感謝しています」とメッセージを送った。
“大黄援”を背に巻き返す。チームは28、29日にホームで滋賀と対戦。青木は「次節を連勝すれば、チャンピオンシップを狙える軌道に乗るかもしれない。この1勝をきっかけにもっともっとチームとして成長していきたい」と語り、さらなる飛躍を誓った。連敗に終止符を打った仙台が新たな物語を描き始める。


