混合ダブルスで2連覇を目指す張本智和(19=IMG)、早田ひな(22=日本生命)組が4強入りした。

篠塚大登(愛知工大)、木原美悠(エリートアカデミー)組との世界選手権(5月、南アフリカ・ダーバン)代表同士の準々決勝を3-0で制した。準決勝、決勝が行われる26日にはシングルス、男女ダブルスの初戦(4回戦)にも登場し、互いに3冠へ視界良好。女子ダブルスの平野美宇(木下グループ)、石川佳純(全農)組は平野の足の不調でシングルスに専念する。

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個人でも日本を引っ張る2人は乱れなかった。第1ゲーム(G)は一時3-6と劣勢。そこから4連続得点で流れを引き寄せ、張本は「チョレイ!」とほえた。13-11で制すと、第2Gを11-9、第3Gを11-4で連取。サーブレシーブで崩す強敵の狙いに対応し、早田は「封じれば相手の戦術の幅が狭くなってくる」と引き出しで上回った。

24年パリ五輪のシングルス代表選考ポイントで早田は女子、張本は男子の暫定首位。頂点に立った前回大会は初出場だったが、この1年で個々の技術が磨かれた。3歳下の張本が「パワーで一撃で点が取れるし、素早いカウンターもできる。男子ダブルスのような戦術を組み立てられる」と先輩をたたえると、早田も「張本選手のバックハンドを待っていたら点数が取れるので任せられる」。コート上とは異なる笑顔を見せた。

世界選手権代表同士の大一番を乗り越え、準決勝は坂根翔大(関西卓球アカデミー)、塩見真希(サンリツ)組の挑戦を受ける。頂へ残り2戦の混合ダブルスだけでなく、ここからは五輪代表選考ポイント対象のシングルスや、男女ダブルスも始まる。張本は「気を引き締めて戦えば優勝できる」と言い切り、勝負どころへと向かう。【松本航】