GPファイナルを制した三原舞依(23=兵庫)が自己ベストを上回る77・10点をマークして2位発進した。

国際スケート連盟(ISU)非公認ながら、公認記録での74・58点を上回った。

会場には多くの観客がつめかけ、リンクサイドでは坂本花織、三宅咲綺ら練習仲間も声援を送っていた。

「本当に幸せだなっって。全部を見ながらポーズを出したかったんですけど、30秒しかなかったので、本当に幸せだなって思いながら」。

滑りだすと、ダブルアクセル(2回転半)、3回転フリップ、ルッツ-トーループの連続3回転のジャンプを決め、最後はビールマンスピンまで。映画「戦場のメリークリスマス」の世界観を八戸のリンクに作り上げた。

「少しずつ危ないところはあったんですけど、うまく足を滑らせながら、今日の朝練習でつかめた氷の感触を自分で考えながら、最後まですべることができました」。

今月中旬、優勝した世界ユニバーシティ冬季大会の開催地の米国から帰国後、初めて時差ぼけに悩まされたという。万全ではない中で、この日はリンクの寒さもこたえた。

「本当は衣装で滑りたいんですけど、ギリギリまで温めて」。

6分間練習はカシミヤのセーターを着込んで、体を冷やさないようにしてプログラム開始を待った。

「チーム兵庫で優勝できるように。フリーはフリーで切り替えて、公式練習の時間なども含めていろいろ考えていきたい」。

31日のフリーに向かう。