4日の女子ダブルス3回戦で加藤未唯(28=ザイマックス)、アーディラ・スーチャディ(インドネシア)組が失格となった。ポイント間に打った球が、ボールガールに当たって失格となった。球はボールガールの頭に直撃。ボールガールが泣いてしまうというアクシデントだった。

加藤は失格処分を不服とし、4大大会側に提訴した。

フランス紙レキップも5日の電子版、6日付紙面などで、一連の出来事を、大きく報じている。

「大会は加藤に謝罪しなければならない」と同国の実力者、アリーゼ・コルネ(33)のコメントなどを交えて伝えている。

同紙によれば、「この件は、ロッカールームで大変反響を呼んでいる」といい、選手間でも話題となっている。

同紙は「加藤が故意ではなく、ボールガールの方へと球を送った。ダブルスで世界ランキング31位の選手(加藤)は、涙を流しながらコートを去り、数時間後にSNSで謝罪をした」と書いている。

選手側には、加藤の失格を不当だとする意見が多いようだ。

レキップ紙は「大会側が下した、賞金(ペアに対する4万3000ユーロ=選手1人につき2万1500ユーロ)とポイント(110)の没収は、アリーゼ・コルネを含む多くの選手のリアクションを引き起こした。このフランス人選手は、ツイッターで『非常識な決定』と書いた。『(加藤に対して)本当に残念で、(申し訳なく)思っています。でもたくさんの選手たち(当然、相手のマリーとサラ以外)があなたを支持しています』としている」と、伝えた。(松本愛香通信員)

 

◆加藤未唯(かとう・みゆ)1994年(平6)11月21日生まれ、京都市出身。8歳でテニスをはじめる。京都市立修学院小-立命館宇治中-立命館宇治高。出身クラブは「パブリックテニス宝ケ池」。プロ転向は13年10月。シングルスでは17年のジャパン女子オープンで準優勝、ダブルスでは穂積絵莉とのペアで17年全豪オープンでベスト4などの実績がある。最新の世界ランキングはシングルス410位、ダブルスは31位。156センチ。ザイマックス所属。

 

◆放送 全仏オープンテニスはWOWOWで連日生放送。WOWOWオンデマンドでは日本人選手の試合が全試合ライブ配信される。

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