4日の女子ダブルス3回戦で加藤未唯(28=ザイマックス)、アーディラ・スーチャディ(インドネシア)組が失格となった。ポイント間に打った球が、ボールガールに当たって失格となった。球はボールガールの頭に直撃。ボールガールが泣いてしまうというアクシデントだった。
加藤は失格処分を不服とし、4大大会側に提訴した。
6日付フランス紙レキップも一連の出来事を、大きく報じている。
同紙が伝えた同国の実力者、アリーゼ・コルネ(33)のコメントは次のようなものだった。コルネは5日の女子ダブルス3回戦で敗退後、取材に応じ、こう主張したという。
「これは不公平で、不正確な決定です。私は大会(ローランギャロス)が彼女(加藤)にお金を返すことを期待している。その反対なら、絶対におかしい。
これは起こってはならないことで、昨日(4日)我々は不公平の頂点に達する出来事に遭遇した。それは、加藤の件だ! 彼女はもう、ほぼ生きていることに対して謝罪しているほどだ。こんなふうに失格にされて…。
私がこのことを考えるとき、すべてをぶち壊したくなる。彼女は泣いていた…。私は不公平が大嫌いだ。審判員は、本当にとんでもないミスを犯した。
彼は他の選手たちから影響を受けていた。大会は、加藤に謝罪をすべきです。
彼らが彼女を失格にした! それは度が過ぎたこと! 罰金はわからなくもないが、試合の真最中の失格なんて…。
彼女はコートから退出させられた。不幸にも、球がボールガールに当たったからだ」と、大きなショックを受けたと強調した。
コルネはさらに続けたという。
「何もかもが、厳しくなっている。人々はコート上でアクション、活気、エモーションを求めていると言われているが、ネガティブなエモーションがあるとすぐに…。
レオリア・ジャンジャンが試合終了とともに、ラケットを壊した時、彼女は3000ユーロもの罰金を受けた。世界ランキング130位の選手に3000ユーロは、大きい。試合は終わっていたし、彼女はイラだっていた。
あるタイミングで、ストップ! と我々はみんなで結束して、大会に言わなければならない。
うんざりさせられている。彼らに『あなた方が彼女の賞金を没収しないことを、期待しています』と言うつもり。
ここで、失格にしなければならないのは審判員だ。彼が、1人の女子のローラン(ギャロスの大舞台)を台無しにした。彼女は故意にではなく、誰かに球を当ててしまった。ビデオを100回見ることもでき、疑惑は全くない。なぜ彼らはこのようなケースでビデオを使用しないのだろう?」
到底受け入れられないという、コメントが並んでいる。(松本愛香通信員)
◆加藤未唯(かとう・みゆ)1994年(平6)11月21日生まれ、京都市出身。8歳でテニスをはじめる。京都市立修学院小-立命館宇治中-立命館宇治高。出身クラブは「パブリックテニス宝ケ池」。プロ転向は13年10月。シングルスでは17年のジャパン女子オープンで準優勝、ダブルスでは穂積絵莉とのペアで17年全豪オープンでベスト4などの実績がある。最新の世界ランキングはシングルス410位、ダブルスは31位。156センチ。ザイマックス所属。
◆放送 全仏オープンテニスはWOWOWで連日生放送。WOWOWオンデマンドでは日本人選手の試合が全試合ライブ配信される。
【全仏テニス】「大会は加藤に謝罪を」ボールガールに球当たり失格の加藤未唯 仏紙も大きく報道