世界ランキング7位の日本が、21年のVNL覇者で同2位のブラジルを3-2で破り、破竹の開幕7連勝を飾った。

同国に対しては、公式戦30年ぶりの勝利。1993年7月のバレーボール・ワールドリーグ(現VNL)予選リーグ以来の勝ち星を挙げた。同年から続く連敗も実に29で止めた。

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ラッキーボーイが、公式戦30年ぶりブラジル撃破の立役者になった。今大会初スタメンのオポジット宮浦健人(24=ジェイテクト)がチーム2位の24得点。立ち上がりからサーブで貢献し、中盤こそ苦しめられたものの、闘志は衰えなかった。第5セットでサービスエースに連続得点と期待に応え、歓喜の輪に入って「率直にうれしい。気持ちが高ぶってます」と喜んだ。

11日の名古屋でも爆発した。東京五輪金メダルのフランス相手に最終セットだけで10得点。16年リオ五輪予選以来7年ぶり白星に貢献していた。熊本・鎮西高から早大を経て21年に初代表。22-23年はポーランドで武者修行した成果を、この日も臆することなく発揮し「最後のところで全員が攻めることを徹底できた。セッター関田さんも世界のトップですし」。自負とともに、先輩も立てる若々しさでチームを盛り上げた。

◆日本のブラジル戦 最後に勝ったのは93年7月のワールドリーグ(現ネーションズリーグ)予選リーグで、当時も3-2だった。メンバーは前日本代表監督の中垣内祐一や元日立監督の松田明彦ら。その後は公式戦では2セットを奪うことすらままならず。昨年6月、ついに親善試合で3-0の勝利を収めたが、公式戦では7月VNL、8月世界選手権ともに善戦しながらもストレート負け。93年から29連敗を喫していた。

◆パリ五輪への道 出場枠は開催国フランスを含む12。9~10月に開催される五輪予選「ワールドカップバレー」は、世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、日本など3都市で対戦。各組上位2カ国が出場権を得る。ここで獲得できなかった場合は、五輪予選で出場権を獲得した6カ国とフランスを除く世界ランキング上位5カ国が出場権を得る。日本が出場権を逃した場合は、ランキングのために来年のネーションズリーグに出場し、ポイントを重ねていくことが必要となる。

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