卓球女子のオリンピック(五輪)2大会連続メダリスト福原愛さん(34)の元夫、台湾の江宏傑(こう・こうけつ)氏(34)が27日、都内の日本外国特派員協会で緊急会見を開いた。

「福原さんによる子供の連れ去りに関して訴える」と題し、大渕愛子弁護士(45)と台湾の代理人とともに経緯を説明。「1週間前の7月20日、福原さんから江さんへ長男の引き渡しを命ずる審判が出ました。しかしながら、現在に至るまで応じられていない」と公表した。

長男の引き渡しを求める強制執行については、大渕弁護士が「既に申し立てを行いました」と明らかにした。

「任意の引き渡しに応じてもらえる可能性が、極めて低いと考えられる客観的な理由があると認識しておりまして、強制執行を行いました。翌日です。21日、直ちに申し立てました。ただ、強制執行が難しい、子供を傷つけてしまう面もあります。任意の履行を求めていくことになります。江さんの希望で、平和に引き渡ししてほしいというのが江さんの思いです。子供と離れている期間が長くなると、環境が変わることで、子供を傷つけてしまうことになります。紛争をずっと続けていくことは、望まないことです」

それでも進展しない場合は「『未成年者誘拐罪』での告訴もある」と、大渕弁護士は語気を強めた。

福原さんは12年ロンドン五輪の女子団体で日本卓球史上初となる銀メダルを獲得。16年リオデジャネイロ五輪の団体でも銅メダルを獲得した。同年9月1日に江氏との結婚を電撃発表。17年10月に長女を出産。18年10月に引退し、翌19年4月に第2子の長男を出産していた。

一転して21年7月に離婚した後は、福原さんが長男を連れて帰国していたといい、江氏は「(福原さんが)長男を日本に連れ去った後、連絡が取れなくなった」とSNSで訴えていた。