【バンクーバー(カナダ)=阿部健吾】世界選手権2連覇中でスケートカナダ初出場の坂本花織(23=シスメックス)が75・13点で首位発進した。
ダブルアクセル(2回転半)、3回転ルッツに続き、得点源となる演技後半のフリップ-トーループの連続3回転も着氷。演技後は「怖い怖い怖い」「めっちゃ危なかった」と驚いた表情を見せて、リンクから引き揚げた。連続3回転は1本目のフリップがゆがんだことで「(後半を)ダブル(2回転)かトリプル(3回転)かすごく迷った」という。その時にリンクサイドから中野園子コーチの「はいっ!」という声が聞こえ「『締めるしかない!』と思いました。降りられた後の記憶が、あんまりないです。そこでホッとしました」と笑顔で振り返った。
会場は18年GPファイナルを戦った場所だった。SP4位で迎えたフリーの後半の3連続ジャンプで、2本目で体勢が崩れたまま3本目を跳んで転倒。「後のジャンプにつけたらよかったのに、すごい鈍くさいこけ方して4位。ギリギリ表彰台を逃したっていうのをすっごい覚えていて」と回顧。そして「あれはもはや笑い話。下手くそだなって」と笑い飛ばしていた。今回は1つ目のジャンプが乱れかけながらも、見事に連続ジャンプを完成させた。
今大会は具体的な目標を明言して臨んだ。「いかに何点出して優勝をするかが大事になってくる。次につなげられるように、とりあえずカナダを頑張りたい」。見据えた数字はショートプログラム(SP)は75点、フリーでは「(今月の)ジャパンオープンくらい」と149・59点だった。
フリーは28日(同29日)に行われる。SP75点の目標を達成しても「勢いがついたというより『より明日は集中して挑みたいな』という気持ちになりました」と気を引き締めた。4分間で世界女王の実力を示す。


