第76回秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会と第70回秩父宮妃賜杯全日本バレーボール大学女子選手権大会(通称・全日本インカレ)が27日に「ミキプルーンスーパーカレッジバレー2023」として東京・大田区総合体育館ほかで開幕する。9月のW杯バレーで男子日本代表のパリ五輪切符獲得に貢献した身長2メートルアウトサイドヒッター、甲斐優斗(20)は、大学のコートに舞台を移し、上位を目指す専大をけん引する。

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甲斐は顔をくしゃっとさせて言った。「世界相手にも、自分の武器の高さは通用しないわけではないって分かった」。今季初めて日本代表のトップチームにフル同行した20歳。リリーフサーバーが主だったが、W杯バレー最終米国戦ではローテにも入り、サービスエースを含む4得点をマーク。足跡を残した。

自信を深め、今年の集大成となる全日本インカレでは、昨年初戦敗退したチームを押し上げる。10月11日に大学に合流し、秋季リーグはラスト4試合に出場。最終戦こそ敗れたが、開幕から7連敗を喫していたチームを3連勝でもり立て、入れ替え戦を免れた。「(大学レベルでは)ちょっと物足りない部分も出てきた」。そう正直に明かす姿には、頼もしさがあふれる。

胸には特別な思いがある。「最後はしっかりと2人で楽しみたい」。今大会は4年生の兄、孝太郎とともに戦う学生最後の舞台。競技を始めた小2の時から中、高、大と13年間同じ道を歩んできた。専大へ進学を決めたのも、兄がいたからだった。幼い時はコートで言い争いもしたが、今では「自分が悪かったら兄を頼りにして、兄が悪かったら自分が頼りになれるような関係性を作っている」。Vリーグ・サントリーへ入団が決まった孝太郎の門出を飾る決意だ。

「自分が決めきれないと、やっぱり勝てる試合も勝てない。やるべきことは得点を取ること。そこが一番期待されてることなので、しっかり決めきれるように」。代表でも大学でも、やることは変わらない。1戦必勝。笑顔で楽しむことを忘れず、役割を全うする。【勝部晃多】

◆甲斐優斗(かい・まさと)2003年(平15)9月25日、宮崎県延岡市生まれ。小2の時に父が監督だった延岡南バレーボールクラブで競技を開始。宮崎・日南振徳高では3年時に春高バレー初出場で4強進出を支えた。22年に専大に進学。18歳で初めて日本代表入りし、23年はネーションズリーグやW杯バレーに出場。身長2メートルのアウトサイドヒッター。