「一戦必笑」で頑張ってください! 全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ=WC)は23日、東京体育館ほかで開幕する。Wリーグのアランマーレ秋田・平松飛鳥(29)は明星学園(東京2位)出身。卒業後は東京医療保健大、Wリーグ東京羽田を経て、秋田での生活は今年で4年目となった。母校が秋田中央と初戦を迎える前に高校時代を振り返り、出場校にエールを送った。【取材・構成=相沢孔志】

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平松は一瞬、悩んだ。明星学園の初戦が秋田中央に決まり、「ちょっと複雑です。母校に勝ってほしい気持ちもあるし、今は秋田にいるから秋田のチームも頑張ってほしい気持ちで半々です」と笑みを浮かべた。

もしかしたら、高校の選択が岐路だったかもしれない。中学時代、進路はバスケットの強豪私立校や都立校などで迷っていたが、当時ヘッドコーチだった椎名眞一氏が中学を訪れ、「どうですか?」と誘われたことが大きかったという。

「すごく自分のことを見てくれて、『私のこういうプレーがいいと思うから伸ばしたいし、チームに貢献してほしい』みたいなことを言われました。椎名先生の下でやりたいと思って、決めました」

1年時から試合に絡み、セットプレーが多い複雑な同校のバスケットを学んで、3年時は主将でポイントガードを務めた。「ガードとして、悩みやうまくいかなかったことが多くて、模索していたことはありました」と振り返った。それでも…。

「椎名先生が自分を呼んで試合でも使ってくれた。ガードだし、キャプテンだし、怒られたけど…。コート外ではすごく気にかけてくれました。1番の恩師かなと思います」

同じユニホームに袖を通した先輩、後輩、同期は今でも集まることができる特別な存在だ。1学年上には東京羽田でもチームメートだった日本代表の本橋菜子(30)がいた。

「プレーもですし、いい意味で顔に出さないです。ポーカーフェースのような。高校の時のイメージはディフェンスがすごく、バックコートでボールを取ることも多くて、頼もしさがありました。背中で見せてくれる感じとか、大事な時の一言が重かったです」

同期には東京医療保健大でもプレーし、親交が続く東京羽田・水野菜穂(29)がいる。

「同期はみんな仲良いですけど、特にレン(水野)と仲が良かった印象があります。帰りで一緒だったり、隣でしゃべったり、2人で勉強したり。2人でどこかに行ったりすることは多かったです。若干」。

バスケットでも頼もしく、チームを支えてくれた。

「自分が(周りに)言うタイプではなかったから、レンは言ってくれて心強さもありました。点も取るし、誰かを生かすプレーもすごくしていたので、起点になってくれた人でした」

強豪で3年間を過ごし、1人の選手として大きく成長した。そこで培ったものが今も生きているからこそ、選手には目の前の試合を全力で頑張ってほしい-。

「このメンバーでできるのも最後の大会だと思うので、悔いなくケガなくやってほしい。コートで戦う人もコート外の人もチームだと思うので、それぞれの役割を全うしてほしいです」

冬の全国制覇を懸け、3年生は負けたら引退のWC。バスケット熱が強い秋田から、活躍を願った。

 

 アランマーレ秋田は23、24日、秋田市内で富士通と対戦する。今季の3点シュート成功率は昨季の29・6%から22・2%と落ち込んでおり、4試合連続で40得点台に沈む。チームは12月上旬のシャンソン化粧品戦後、練習中にシューティングの時間を設け、自主練習も合わせて得点アップに取り組んできた。平松は「相手と競り合い、シュートを決めて会場を盛り上げたい」と意気込んだ。