【モントリオール=阿部健吾】「りくりゅう」こと三浦璃来(22)木原龍一(31)組(木下グループ)が合計217・88点で2位となり、3年連続の表彰台入りとなった。

ただ、場内での表彰式に2人の姿はなかった。優勝したディアナ・ステラートデュデク、マキシム・デシャン組(カナダ)、3位のミネルバファビエンヌ・ハーズ、ニキータ・ボロディン組(ドイツ)は参加したが、りくりゅうペアは最後まで不在だった。

これについて、日本スケート連盟の竹内洋輔強化部長が現地で説明。木原が表彰式を待っている間にぜんそくのような症状が出たと明かし「せきがとまらなくなった。酸素飽和度も下がってしゃべれなくなって、表彰式は無理だとなりました」と、急きょ参加を取りやめたという。「今は(会場内の)メディカルルームで治療に当たっていて、しゃべれない状態にあるんですけど、徐々に酸素吸入をしながら本人は良くなっているというジェスチャーはしている」と話した。

そのため、上位3人による記者会見にはブルーノ・マルコット・コーチのみが出席。「龍一がいきなりせきをし始めて、過呼吸状態になった。血糖値が下がったのかもしれないと、目まいがし始めて、立とうとしたが、バランスが取れなくてふらついた。ドクターがストレッチャーに乗せて様子を見ようと、横にして、飲み物をあげたほうがいいと。最後に会った時はだいぶ良くなっていた」と状態を説明した。

三浦、木原組はショートプログラム(SP)2位で迎えたフリーで自己ベストとなる144・35点をマークしたが、優勝したステラートデュデク、デシャン組(カナダ)には合計点で3・68点及ばなかった。ブルーノ・コーチは「龍一はメダルセレモニーに参加できなかったことを『悔しい。(優勝した)ディアナとマックスにおめでとうと直接言えなかったことが心残り』と言っていました。なので、コーチの私からおめでとうと届けたいです」と木原の思いを代弁した。