新潟県・万代高校のラグビー部が新年度とともに発足し、本格的に活動を始めている。

昨年4月に同好会としてスタートし、今春、部に昇格した。しばらくは新潟市、上越、中越地区の合同チームでの試合出場になるが、部員を募り、全国高校大会県予選(9月開幕予定)に単独チームで出場を目指す。

「部活を作ることが目標だったのでうれしい」。NO8松崎善生主将(3年)は言う。昨年4月、8人(男子6、女子2)の同好会で発足して1年。毎朝7時30分からの自主トレ、年明けの1月4日から1カ月間休みなしで練習など、ひたむきに取り組んで来た。巻OBで花園出場経験もある遠藤文康監督(51)が「自主練習などは生徒がやりたいと言って始めた。本気です」と、認めるほど向上心は旺盛だ。

2、3年生に経験者はいない。昨秋の全国大会県予選に新潟市合同チームに加わって初出場し、1回戦で新潟に14-41で敗れた。「悔しかった。同好会だから、と努力の限界を決めていたかも」(松崎)。部になって迎える今秋の県予選は万代の単独で出場し、1勝することを目標に据える。

少子化や部活離れの影響で、県内のラグビー部員は減少の一途。昨年11月の県新人戦の単独チームは4校で、ほかの10校で結成できた合同チームは2つ。そんな中での部の発足。「全国出場だけが目的ではない。地域にどう貢献できるかが大切」と遠藤監督は言う。

普段から地域の祭りやイベントに参加する。小学生のスクールや、シニアのクラブと合同練習も行う。松崎主将は「そういう交流が万代高校ラグビー部の礎になる」。独自色を出しながら伝統を作っていく。