25年日本選手権王者のフォルティウスが、26年ミラノ・コルティナ五輪への道をつないだ。初日の2連敗から、第2日は2連勝。2勝2敗で3チームが並ぶ大混戦を演出。2位として3位ロコ・ソラーレとのタイブレークに駒を進めた。22年北京五輪を阻まれたライバルと負ければ終わりの決戦へ、スキップ吉村紗也香(33)が闘志を燃やした。勝てば1位突破のSC軽井沢クとの決定戦に進出。12月の五輪最終予選(カナダ)の切符を目指す。男子はSC軽井沢クが3勝目を挙げ、日本代表に決まった。
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4年前とは、まるで違う姿だった。フォルティウスがしぶとく粘った。ロコ・ソラーレ戦の第10エンド(E)。6-6の同点で、スキップ吉村は最終投を優しく投げた。黄色の石が止まると、静寂が訪れた。どちらが勝ったか-。わずかに相手より内側に止めたと分かると、笑顔を見せた。
“崖っぷち”に追い込まれていた。前日に2連敗し、試合前にはSC軽井沢クがロコ・ソラーレに勝利。2チームが2勝で並ぶ中、唯一未勝利で苦境に立たされた。「絶対に負けられない試合と分かっていた。その道しかなかった」。負けた瞬間、五輪が消滅。そこからはい上がった。しびれるドローショットでロコを撃破。勢いのままSC軽井沢も倒した。「この2勝はすごく自分たちにとって大きい」と自信をつけた。
まるで別人だった。22年北京五輪をかけた21年の代表決定戦に臨んだ。ロコとの一騎打ちは2連勝で王手をかけながら、まさかの3連敗。あと1歩で大舞台を逃した。その後スポンサー契約も打ち切られ、どん底だった。「悔しい思いもして。本当に簡単な道ではなかった」と振り返る。それでも「4年前に比べてメンタルはタフになっている」と成長の糧にした。
思いは強い。自身は代表決定戦に過去3度出場。10年バンクーバーは常呂高、14年ソチは札幌国際大として挑んだが、敗れた。“4度目の正直”となる今大会で2連敗からの2連勝。土俵際に生き残った。負ければ終わりのタイブレーク。同じ91年生まれの藤沢、吉田知、鈴木がいる長年のライバル、ロコと戦う。「上がれるか落ちるか、本当にここが勝負」。悲願の五輪へ、道をつなぐ。【飯岡大暉】
◆順位決定方式 勝敗数で上位2チームが決定戦に進出。3チームが並んだ場合は、各試合の前に先攻、後攻を決めるために行われる「ラストストーンドロー(LSD)」をもとに算出する「ドローショットチャレンジ(DSC)」で順位を決める。LSDは、チームの代表者2人が1投ずつ投げて、2投の合計でより円心に近いチームが有利な後攻でスタートするもの。ゴルフに例えれば「ニアピン勝負」。各試合のLSDから悪い数値2つを除いた平均値がDSC。大会を通じて「ニアピン勝負」でいい成績を出したチームが1位で決定戦へ、2、3位はタイブレークを実施する。


