<卓球:スペイン・オープン>◇6日◇スペイン・アルメリア

 13歳の平野美宇(JOCエリートアカデミー)が女子シングルスで準優勝した。決勝は元中国代表のリ・フェン(スウェーデン)に1-4で敗れたが、史上最年少での2位。伊藤美誠(13=スターツ)と組んだダブルスでは、前週のドイツオープンに続く優勝を飾った。

 敗戦にも満足げな笑顔だった。世界ランク49位の平野は、同27位の格上相手に果敢に挑んだ。1-3と後のない状況で迎えた第5セット、粘って10-10の接戦に持ち込んだ。最後は平野のバックハンドがオーバーし、10-12で力尽きた。それでも「目標より上にいけてよかった」と話した。

 中国、韓国の強豪選手は出場していないが、今月下旬の世界卓球団体戦に出場する田代は1回戦敗退。ベテラン平野早矢香も2回戦敗退のなか、13歳での決勝進出は史上最年少記録。元世界選手権女王の郭躍(中国)が03年に15歳で決勝進出した記録を、11年ぶりに塗り替えた。国際卓球連盟はネット中継の実況で、平野を「強豪を倒して進出した、日本の流れ星」と紹介。技術の高さを評価し「将来、ワールドツアーの頂点に立つだろう」と認めた。

 20年東京五輪が決定し、ジュニア世代の強化費が数千万円アップしたことで遠征も増加。海外を転戦し、実際に強豪選手と試合を重ねることで成績を伸ばしている。リオデジャネイロ五輪、東京五輪に向け、まずは「世界ランクを上げ、(来年以降の)世界選手権に出場できるようがんばる」と話した。