ラグビーの日本選手権を18大会ぶりに制した神戸製鋼が24日、神戸市内のホテルで優勝報告会を行った。

この日、本年度限りで退団する8選手が発表され、オーストラリア代表117キャップを誇るBKアダム・アシュリークーパー(34)も再来日して参加。それぞれがチームメートらとねぎらい合った。

日本代表として07、11年ワールドカップ(W杯)に2大会連続出場を果たしたCTB今村雄太(34)は現役続行を希望。故障もあり「この1~2年間、満足のいくパフォーマンスができなかった。あと1年だけでも、どこかでできたら。『神戸で日本一になりたい』と思って入ってきて、いいチームになって目標が達成できた。そういうチームでやれたことを誇りに思うし、そこにメンバーとして入れなかった、悔しい気持ちもある」と明かした。

トヨタ自動車から09年に加入した元日本代表FB正面健司(35)はチームの優勝に「1試合も出ていなかったので」と複雑な心境を持ちながら「みんなが喜ぶ顔を見られたのは良かった」と思い返した。

今季は相手チームの戦術などを用いるメンバー外の立場が多く、実戦形式の練習などで試合出場メンバーを支えた。本年度限りで退団となり「代表2キャップしかない選手を、ずっと使い続けてくれた」とチームへの感謝を口にし「まだできる感覚はある」と現役続行に意欲を見せた。

在籍12年目のWTB大橋由和(34)は社業に専念する。「僕らの時代はなかなか勝てなかった。『どうにかせなアカン』と思い続けてやってきた。(今季の日本選手権準決勝の)トヨタ戦でみんなが倒れても、立ち上がって、何度もチームのために戦っていた。客席から見て『もうこのチームは大丈夫。さらに強くなる』と思いました。今年のチームは本当に、いろいろなことにチャレンジした。こういうことも(社業の中で)周りに伝えながら、自分も成長していきたい」。

同世代で仲の良かった3人は肩を組み、それぞれの道での奮闘を誓い合った。