日本と同じA組で世界ランク4位アイルランドが、サモアを7トライの47-5で下し、3大会連続の8強入りを決めた。ボーナス点1を含めた勝ち点5を加え、同16で首位に浮上した。ジョー・シュミット監督(54)は「(1次リーグの)4つの試合はよくやれた」と選手をたたえた。

昨年のワールドラグビー世界最優秀選手の司令塔、SOジョナサン・セクストン(34)のゲームメークでこの日も攻守に安定していた。序盤からスクラムやモールで主導権を握り、セクストンの2トライなど前半だけで4トライ。後半も徹底したFW戦を軸に3トライを重ねた。

前半28分のCTBバンディー・アキ(29)の一発退場で数的不利になった。だがフッカーのロリー・ベスト主将(37)は「レッドカード前のいいリズムを保つことを心がけた」と落ち着いていた。試練も一丸ではねのけた。

世界ランク1位で開幕を迎えながら、9月28日の日本戦で屈辱的な逆転負けを喫した。だがそこから「日本戦から学び、自信を取り戻せた」とベスト主将。ロシアとの第3戦からきっちり立て直していた。

そして迎えたA組最終戦。台風の影響で、この日予定されていた1次リーグのC組イングランド-フランス、B組ニュージーランド-イタリアの2試合が中止になる中、唯一行われた試合でもあり、是が非でも勝つ心意気だった。

13日に行われる日本-スコットランドの結果次第で、1位か2位が順位が決まる。1位ならB組2位南アフリカ、2位なら同1位ニュージーランドとの準々決勝に臨む。ベスト主将は「どちらもワールドクラスだが、上に行くためには倒さなければいけない」と気合十分だった。